郊外の坂をのぼる。

uuu2003-03-25

心臓破りの坂。暗くてあまり見えないが、両脇に生垣。遠くで吠える犬。星が近くにみえだして、あと一つ坂をのぼると僕の家がある。でも、ふと立ち止まって首をまわしてみると、一面の大阪平野。ネオンによってぼんやりと空が白み、そのグラデーションの先へさらに首をまわす。漆黒の闇とハウスメーカーの家。チカチカとまたたく街灯。あとすこしで引っ越すだなんて思えない日常の郊外がある。タバコの火を消し、疲労とニコチンの間でクラクラしながらもう一度大阪平野を見る。この風景が僕の中にベッタリとくっついてて、もちろん剥がそうとしたって剥がせるはずも無い。郊外から都市へと送り込まれる僕は、東京をトウキョウたらしめるためにこの田舎臭いちっぽけな郊外を、やはりもって行こうと思う。

東京でがんばろう。